本記事では、Ubuntu8.04においてM+とIPAの合成フォントのインストール方法をまとめる。
フォントの説明
まずは各フォントについて簡単に説明します。
- IPAフォント
IPAフォント(アイピーエイふぉんと)とは、コンピュータ用の無償のフォントセットの1つであり、高品位な日本語アウトラインフォントである[1]。情報処理推進機構 (IPA) が「未踏ソフトウェア創造事業」として採用したプロジェクトの成果物の1つで、無償利用が可能である。
from wikipedia8.04にはデフォルトで入っているが、8.10ではProject Vineが配布しているVLゴシックフォントが標準となっているらしい。
- M+アウトラインフォント
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自由なライセンスで配布されているアウトラインフォント フォント仕様などの詳細は配布サイトに載っています。
- M+とIPAの合成フォント
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M+ アウトラインフォントには、ひらがな・カタカナはあるのですが、漢字はありません。これに同じくフリーな IPAフォント の漢字と組み合わせた合成フォントのことです。 フォントの詳細は配布サイトに載っています。
合成フォントのインストール
M+とIPAの合成フォントの配布サイトから、合成フォント(mixfont-mplus-ipa-TrueType-20060520p1.tar.bz2)を入手する。
パッケージを展開して、フォントを取り出す。私は/usr/local/share/fonts/truetype/mixfont-mplus-ipaというディレクトリを作成して、格納しました。
$ tar xjvf mixfont-mplus-ipa-TrueType-20060520p1.tar.bz2 $ cd mixfont-mplus-ipa-TrueType-20060520 $ cd opfc_ModuleHP-1.1.1_withIPAFonts_and_Mplus $ cd fonts $ sudo mkdir /usr/local/share/fonts/truetype/mixfont-mplus-ipa $ sudo cp *.ttf /usr/local/share/fonts/truetype/mixfont-mplus-ipa
次に、フォントを格納したディレクトリに移動して、フォントキャッシュにフォントを登録します。Xにフォントを登録するために、インデックスを作成します。
$ cd /usr/local/share/fonts/truetype/mixfont-mplus-ipa $ sudo fc-cache -v *.ttf # フォントの登録 (フォントキャッシュに追加) $ sudo mkfontdir $ sudo mkfontscale
Xサーバの設定ファイル(/etc/X11/xorg.conf)のFontPathにフォントを格納したディレクトリを登録する。
Section "Files" FontPath "/usr/local/share/fonts/truetype/mixfont-mplus-ipa" EndSection
再ログインするか、フォントサーバのリハッシュ
$ xset fp rehashをするかして設定を反映させる。
$ xfontsel &を実行すればXにフォントが登録されているか確認できる。
補足
redhat系のディストリビューションでは、xfsに登録されているフォントパスの一覧は
$ chkfontpath --listで出力される。
フォントパスを追加するには、
$ chkfontpath --add フォントパスとすれば良い。そして、設定を読み込むには、xfsを再起動すれば良い。
$ service xfs restart正しく登録されていることを確認するには、ふたたびchkfontpathを実行する。
フォントを使ってみる
「システム→設定→外観の設定」によって、ダイアログが表示されます。「フォント」タブから使用するフォントを選択します。これでシステムで使用するフォントが設定されます。
firefoxで使用するフォントは、「表示→設定」によって表示されるダイアログで「コンテンツ」から、使用するフォントを選択します。
プログラマーのための等幅フォント
Monospace/Fixed Width Programmer's Fontsに、プログラミングに適しているフォントについて興味深い記事が書かれていますので、和訳してみます。
- Monospaced fontとは? Xeroxによると:
CourierやLetter GothicなどのMonospace fontは、同じ文字幅を持った文字からなり、フォーム、表や行の長さがきちんと決まっている文書などを作るときに使われます。そのような固定幅フォントの例は、Courier 12ピッチです。これは、1インチにつきちょうど12文字を表示する10ポイントのフォントです。
- 明確ではっきりした文字
- 拡張文字集合(Extended characterset)
- good use of white space(空白文字に使い勝手などあるのか?)
- 小文字のl(エル)、数字の1(イチ)、小文字のi(アイ)をきちんと区別できる。
- 数字の0(ゼロ)、大文字のO(オー)、小文字のo(オー)をきちんと区別できる。
- 左引用符(forward quotes)と右引用符(back quotes)がきちんと区別できる。対称的な(mirrored)外観だと好ましい。
- 明確な句読点、波カッコ(braces)、丸カッコ(parenthesis)、角カッコ(brackets)
参考サイト
- M+ と IPAフォントの合成フォント
M+とIPAフォントの合成フォントの配布サイト@sourceforge
- Linux できれいな日本語フォントを使う
Plamo Linuxでのインストール方法が説明されている。
- 無償で使える綺麗なIPAフォント
IPAフォントの簡単な解説
Ubuntuでフォントをインストールする方法@Ubuntu日本語フォーラム
- M+IPAフォントの追加
Ubuntu 8.04でM+IPAフォントのインストールについて説明
- 一般利用者向けIPAフォントのダウンロード
IPAフォント配布サイト@情報処理推進機構
- M+ OUTLINE FONTS
M+フォント配布サイト@sourceforge
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