Linuxユーザの立場から、役立つ情報や困ったときの解決方法を分かりやすく、かつ簡潔に記事にまとめています。主に、Ubuntu 8.04(→9.04)やCentOS 5.2(→5.3)で確認したことですが、他のディストリビューションでも応用できると思います。内容は(1)設定ファイルの書き方(2)役立つソフトウェア紹介やインストール方法(3)便利なコマンドの使い方や活用例(4)困ったときの解決方法です。このページの末尾にキーワード別で記事を分類してあります。また、真上の「ブログ検索」フォームからブログ内の記事を検索できます。

2009年2月11日水曜日

CentOSのセットアップ(X起動、アップデート) このエントリーを含むはてなブックマーク

本記事では、CentOSのインストールから、X Window Systemの設定、yumによるパッケージのアップデートまでをまとめる。インストールしたPCは、内蔵型DVDドライブのあるデスクトップ型コンピュータである。

CentOSのインストール

Biosで、DVDドライブが最も優先的に起動するように設定する。そして、 「CentOSのインストールDVDを作成する」の手順で作成したDVDを入れて、再起動する。後はグラフィカルインストールで、対話的にインストールを進めれば良い。

インストールするパッケージは、おおまかに選択しておけば後は自動でインストールされるが、私は必要なものを手動で選択して最小構成となるようにした。

X Window Systemの設定

OSを立ち上げてみると、X Windowはうまく起動しなかった。したがって、/etc/X11/xorg.confを手動で設定し直した(Monitorセクションはいい加減に書くとモニターが破損する危険があるらしい。Monitorセクションは書かないでおくとデフォルトの設定となる)。

# Xorg configuration created by pyxf86config

Section "ServerLayout"
Identifier     "Default Layout"
Screen      0  "Screen0" 0 0
InputDevice    "Keyboard0" "CoreKeyboard"
EndSection

Section "InputDevice"
Identifier  "Keyboard0"
Driver      "kbd"
Option     "XkbModel" "jp106"
Option     "XkbLayout" "jp"
EndSection

Section "Device"
Identifier  "Videocard0"
Driver      "vesa"
EndSection

Section "Screen"
Identifier "Screen0"
Device     "Videocard0"
DefaultDepth     24
SubSection "Display"
 Viewport   0 0
 Depth     24
 Modes "1024x768"
EndSubSection
EndSection
ちなみに、もとのxorg.confにはFontPathが指定されていない。 /var/log/Xorg.0.logを見てみると、FontPathが指定されていないので、 デフォルトを適用すると書いてあった。 そうして欲しくないならば、xorg.confを書いておけば良い。 Xフォントサーバ(xfs)は、設定ファイル/etc/X11/fs/configを読み込んで 動作するのだが、こちらにフォントパスが書かれている。

設定後に、

$ startx
によってXが起動する。うまくGUIが表示されたらOK。

パッケージのアップデート

アップデートはyumを使う。プロキシ経由でネットに接続しているので、~/.bashrcなどに

http_proxy="http://hogehoge.proxy.net:8080"
export http_proxy
を挿入してプロキシを環境変数に登録する。

次に、bashrcを再び読み込む。

$source ~/.bashrc

そして、アップデートを実行する。

$ yum update

CentOSのインストールDVDを作成する。 このエントリーを含むはてなブックマーク

本記事では、Linuxディストリビューションの1つであるCentOSのインストールDVDを作成する方法をまとめる。CentOSのインストール方法は大きく分けて

  1. インストールCDまたはDVD
  2. ネットワーク経由
です。今回は、centOS.orgからisoイメージをダウンロードして、インストールDVDを作成する方法を説明します。

isoイメージの取得

centOS.orgのdownloadsタブのmirrorsを選択すると、次の画面になります。

CentOS-5 ISOs(CentOS 5のisoイメージのこと)をクリックして、適当なミラーサイトを選択します。私はjaistのftpサーバを選択しました。次の3つをダウンロードします。

  • CentOS-5.2-i386-bin-DVD.iso
  • md5sum.txt
  • md5sum.txt.asc
ちなみに、isoイメージは3.7GBほどもあるので、ローカルマシンのディスク容量などに注意してください。

チェックサムファイルの署名を検証する。

$ gpg --verify md5sum.txt.asc
そして、チェックサムでisoイメージの整合性を検証する。
$ md5sum --check md5sum.txt

isoイメージの書き込み

ファイルマネージャのnautilusで、isoイメージファイルを選択して右クリックして「"CD/DVDの作成"で開く」を選択すれば良い(Ubuntu8.04)。 ちなみに、環境は次の通り

  • DVDドライブ:BuffaloのDVM-X16U2
  • 作業用コンピュータ:ThinkPadX31

最初からこうしておけば良かったのだが、諸事情でWindowsからisoイメージの書き込みをしてしまい、思わぬトラブルに見舞われてしまった。というのは、DeepBurnerという(ある程度知られているらしい)フリーのDVDライターを使ってisoイメージを書き込もうとしたとき、処理が遅い上に、エラーで書き込めなかった(理由は不明)。それで、思い直してubuntuから上の方法でしたら、問題なく書き込めた。

grubにパスワードを設定する このエントリーを含むはてなブックマーク

本記事では、linux(主にUbuntu)でgrubパスワードを設定する方法をまとめる。grubをパスワードで保護する理由は、シングルユーザモードへのアクセスを防ぐことなどが挙げられる。シングルユーザモードで起動すると、パスワードなしでrootとしてログインできるからです。他の理由は、参考サイトの"Biosとブートローダのセキュリティ"に簡潔にまとめられています。

設定ファイルの編集

Ubuntuの場合、設定ファイルは/boot/grub/menu.lstである(他のLinuxでは/boot/grub/grub.confなど)。 以下のようにパスワードを設定する箇所がある。

## password ['--md5'] passwd
# If used in the first section of a menu file, disable all interactive editing
# control (menu entry editor and command-line)  and entries protected by the
# command 'lock'
# e.g. password topsecret
#      password --md5 $1$gLhU0/$aW78kHK1QfV3P2b2znUoe/
# password topsecret

password   hogehoge
という具合で、hogehogeというパスワードを設定する1行を挿入すれば良い。 このファイルはパーミッションでroot権限を持つユーザだけが閲覧できるように しておけば、直にパスワードを書き込んでも良いかもしれない。 さらに安全にしたいならば暗号化すれば良い。

パスワードの暗号化

grubコマンドを実行してgrub シェルを起動する。

$ grub
プロンプトが現れるまで、少し時間がかかるかもしれない。

md5cryptで暗号化する。

> md5crypt
Password: hogehoge
Encrypted: 暗号化されたパスワード
暗号化されたパスワードをコピーして、先ほどの設定ファイルで 直にパスワードを書いていた行の代わりに
password   --md5  暗号化されたパスワード
を挿入する。

参考サイト

2009年2月10日火曜日

Red Hat Linux9のサービス一覧 このエントリーを含むはてなブックマーク

本記事では、Red Hat Linux9のサービスの説明をまとめる。

サービス一覧

各ランレベルごとのサービスの起動、停止の設定を見る。

$ chkconfig --list | less

サービスの説明をまとめる。

kudzu
ハードウェアの自動認識を支援する
syslog
システムのログを記録する
netfs
NFSやsambaにマウントする
network
起動時にネットワークインターフェースを初期化する
random
乱数生成器を初期化する
rawdevices
自動でrawデバイスをマウントする
pcmcia
pcmciaカードを検出する
saslauthd
sasl(Simple Authentication and Security Layer)認証サーバ
keytable
/etc/sysconfig/keyboardを参照して、キーマップをロードする
apmd
電源管理デーモン
atd
指定時刻にコマンドを実行する
gpm
コンソールでマウスを使うためのツール
autofs
Automatic File System. ファイルシステムの自動マウント、アンマウントを行う
iptables
パケットフィルタリングツール
irda
赤外線通信(IrDA:Infrared Data Association)用のユーティリティ
isdn
ISDN用ユーティリティ
sshd
sshデーモン
portmap
NFS、NIS使用時のポートマッパー
nfs
NFS(Network File System)サーバ
nfslock
NFSファイル・ロック機能
sendmail
メールサーバデーモン
rhnsd
Red Hat Networkデーモン。更新などを通知する
crond
コマンドを定期的に実行するデーモン
anacron
定期的なコマンドスケジューラであり、システムが停止しているときに実行できなかったタスクを次回起動時に自動実行する
httpd
HTTPデーモン
aep1000
AEP1000、AEP2000という SSL 用の暗号化アクセラレータの デバイスドライバ
bcm5820
aep1000と同種の暗号化アクセラレータのデバイスドライバ
squid
プロキシサーバ、webキャッシュサーバ
tux
Red Hat Content Acceleratorは、カーネルベース、マルチスレッド、高性能の HTTPサーバで、スタティックデータとダイナミックデータの両方を処理する能力があります。また、tuxはカーネルアクセラレートしたネットワークサービスのアーキテクチャです。
winbind
SambaのWinbind(SambaでWindowsドメインの認証を利用する)デーモン
smb
sambaデーモン
xfs
X フォントサーバ
xinetd
inetdの代わるセキュアなデーモン管理プログラム
named
DNSサーバデーモン
ntpd
Network Time Protocol(NTP)デーモン
canna
漢字変換サーバ
FreeWnn
漢字変換サーバ

サービスの起動、停止は次のようにする。 例えば、ランレベル3でpcmciaデーモンを停止したいときは

$ chkconfig --level 3 pcmcia off
とする。すべてのランレベルで停止したいときは
$ chkconfig pcmcia off

コンソールのメッセージが文字化けする このエントリーを含むはてなブックマーク

本記事では、Red Hat Linuxでコンソールのメッセージの文字化けを回避する方法をまとめる。

KONを使う方法

Kanji cONsole emulatorのKONを使う方法をまとめる。 コンソールで、
$ kon
と実行すれば、コンソールで日本語を表示できるようになる。

環境変数LANGを設定する方法

環境変数LANGを英語に設定する。
$ export LANG="en_US"
コンソールのデフォルトの言語設定は/etc/sysconfig/i18nに記述されているので、ここを直接編集してもよい。
#LANG="ja_JP.eucJP" 変更前
LANG="en_US"

参考

キーワード

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趣味はコンピュータ、音楽、写真などです。