本記事では、Ubuntu8.04でAdobe MinionProフォントのlatexサポートのインストール方法をまとめる。
MinionProは、Adobe systemsの欧文フォントのフォントファミリーです。
参考サイト:
- Minion from wikipedia
- 欧文フォントのフォントファミリー from PDF 千夜一夜
注意事項
Installing Minion Pro fonts では、/usr/local/share/texmf以下にインストールする方法が書かれているが、 私は/usr/local/share/texmf-texlive以下にインストールしてしまった。 前者の方が良いのだろうが、後者でも問題なかったのでここでは後者で説明する。
また、MnSymbolがインストールされている必要があります。 これは「MinionPro数学記号フォントのスタイルファイル導入」 にインストール方法をまとめていますので、ご覧ください。
さらに、open type フォントをtype1フォーマットに変換するプログラムも必要です。 ここでは、LCDF Typetoolsを使って変換しています。なければインストールします。
$ sudo apt-get install lcdf-typetools
scripts.zipを取得
CTANのMinionProからパッケージscripts.zipを取得する。 取得したパッケージは、説明の都合上~/tmpに展開することにする。
$ cd ~/tmp $ unzip scripts.zip $ ls otf pfb convert.bat convert.sh scripts.zip
MinionProフォントのOTFファイルの変換
ローカルディレクトリにある(であろう)MinionProフォントを先ほど展開して 生成されたディレクトリ~/tmp/otfにコピーする。 私の環境では、
$ ls PFM CourierStd-BoldOblique.otf MinionPro-Regular.otf SY______.PFB CourierStd-Oblique.otf MyriadPro-Bold.otf ZX______.PFB CourierStd.otf MyriadPro-BoldIt.otf ZY______.PFB MinionPro-Bold.otf MyriadPro-It.otf AdobePiStd.otf MinionPro-BoldIt.otf MyriadPro-Regular.otf CourierStd-Bold.otf MinionPro-It.otf $ pwd /opt/Adobe/Reader8/Resource/Fontにフォントが置いてあった(おそらくAcrobatReaderをインストールしたときにここに置くように設定したと思う)。
そして、convert.shというスクリプトを実行すると、フォントが変換される(このスクリプトでlcdf-typetoolsが使われる)。
$ cp /opt/Adobe/Reader8/Resource/Font/MinionPro*.otf ~/tmp/otf $ cd ~/tmp $ ./convert.sh
フォントのインストール
sudo mkdir /usr/local/share/texmf-texlive/fonts/type1/adobe/MinionPro sudo cp pfb/*.pfb /usr/local/share/texmf-texlive/fonts/type1/adobe/MinionPro
エンコーディングファイルなどのインストール
adobeフォントのバージョンを確認する。
$ otfinfo -v ~/tmp/otf/MinionPro-Regular.otf Version 2.015;PS 002.000;Core 1.0.38;makeotf.lib1.7.9032
エンコーディングファイルは3種類あって、そのうち手持ちのadobeフォントのバージョンに 合うものを1つだけをインストールする。
Version | Encoding file ------------------------ 001.000 | enc-v1.000.zip 001.001 | enc-v1.001.zip 002.000 | env-v2.000.zip
ここでは002.000(すなわちenv-v2.000.zip)をCTANのMinionProから取得する。 さらに、metrics-base.zipとmetrics-full.zipも取得する。
それらを/usr/local/share/texmf-texliveに展開する。
$ sudo unzip metrics-base.zip -d /usr/local/share/texmf-texlive $ sudo unzip metrics-full.zip -d /usr/local/share/texmf-texlive $ sudo unzip env-v2.000.zip -d /usr/local/share/texmf-texlive
設定ファイルの編集
設定ファイル/etc/texmf/updmap.d/10local.cfgに次の1行を追加する。
Map MinionPro.mapちなみに、CTANのMinionProでは、updmap.cfgというファイル(私の環境では、/var/lib/texmf/web2cにある)を編集せよと書かれていたけれど、上の設定ファイルで良いみたいだ。
データベースを更新
$ sudo mktexlsr $ sudo update-updmap $ sudo updmap-sys
以上で設定は終了。スタイルファイルを使用するためには、プリアンブルに次の1行を挿入する。
\usepackage{MinionPro}
参考サイト:
- CTAN home/tex archive/fonts/minionpro - the Comprehensive TeX Archive Network
- Installing Minion Pro fonts - CARLO HAMALAINEN
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